最終更新日:2026年6月5日読了目安:5分で読めます

血糖値とは?正常値の目安と血糖値が上がる仕組み

指先から採血したことがある方、持続血糖測定器を使ったことがある方、家族が測定する様子を見たことがある方にとって、血糖値は身近な言葉かもしれません。では、血糖値とは具体的に何を表し、なぜ健康管理で重視されるのでしょうか。

専門用語をできるだけ使わず、基本からわかりやすく説明します。

血糖値とは血液中のブドウ糖の量

血糖値とは、その時点で血液中に含まれているブドウ糖の濃度です。ブドウ糖は、体を動かすための重要なエネルギー源です。脳だけでも1日に約120グラムを消費し、筋肉を動かすときや考えるとき、心臓が拍動するときにも使われます。

血液は、ブドウ糖を全身へ運ぶ役割を担います。食事から得たブドウ糖は腸で吸収されて血液に入り、エネルギーを必要とする細胞へ届けられます。

ブドウ糖はどこから来るのか

血液中のブドウ糖には、主に次の供給源があります。

  1. 食事に含まれる炭水化物。パン、米、パスタ、果物、砂糖、牛乳、ビールなどに含まれる炭水化物は、消化によってブドウ糖に分解され、数分から数時間かけて血液へ吸収されます。
  2. 肝臓に蓄えられたブドウ糖。食事をしていない時間が続くと、肝臓はグリコーゲンとして蓄えていたブドウ糖を血液へ放出し、脳などにエネルギーを供給します。
  3. 体内で新しく作られるブドウ糖。絶食時間が長くなると、肝臓はアミノ酸やグリセロールからブドウ糖を作れます。炭水化物を控えても血糖値がゼロにならないのは、この仕組みがあるためです。

血糖値の正常値はどのくらい?

糖尿病でない人の血糖値は、通常は比較的狭い範囲に保たれています。

  • 空腹時:3.9〜5.5 mmol/L(約70〜99 mg/dL)
  • 食後1〜2時間:7.8 mmol/L(140 mg/dL)未満

体は、血糖値をこの範囲に保つよう調整しています。血糖ヒーローでは、空腹時と食後の目安を一つの範囲で表すため、3.9〜7.8 mmol/L(70〜140 mg/dL)をゲーム内の健康ゾーンに設定しています。

診断基準は検査方法によって異なります。空腹時血糖値では5.6〜6.9 mmol/L(100〜125 mg/dL)が前糖尿病、7.0 mmol/L(126 mg/dL)以上が糖尿病の範囲です。経口ブドウ糖負荷試験の2時間値では7.8〜11.0 mmol/L(140〜199 mg/dL)が前糖尿病、11.1 mmol/L(200 mg/dL)以上が糖尿病の範囲です。明らかな症状と著しい高血糖がある場合を除き、通常は別の日に再検査して診断を確認します。

一方、3.9 mmol/L(70 mg/dL)未満は低血糖にあたります。2.0 mmol/L(36 mg/dL)未満は医学的に危険な状態で、脳が正常に働かなくなるおそれがあります。

単位を換算したい場合は、血糖値換算ツールでmmol/Lとmg/dLを相互に変換できます。

血糖値を一定に保つ仕組み

血糖値の調整には、膵臓で作られるインスリンとグルカゴンというホルモンが大きく関わります。

  • インスリンは血糖値を下げる働きをします。食事をすると膵臓からインスリンが分泌され、筋肉、肝臓、脂肪の細胞に、血液中のブドウ糖を取り込んで利用または蓄えるよう促します。
  • グルカゴンは血糖値を上げる働きをします。食事をしていない時間が続くと膵臓からグルカゴンが分泌され、肝臓に蓄えられたグリコーゲンを分解して、ブドウ糖を血液へ放出するよう促します。

糖尿病は、この調整機能がうまく働かなくなる病気です。1型糖尿病では、免疫系によってインスリンを作る細胞が破壊されるため、注射などでインスリンを補う必要があります。2型糖尿病では、体内でインスリンが作られていても細胞が反応しにくくなり、これをインスリン抵抗性と呼びます。状態が続くと、膵臓のインスリン分泌機能も低下していきます。

血糖値が重要な理由

短期的には、血糖値が高すぎても低すぎても体調に影響します。高血糖では、のどの渇き、疲労感、頭がぼんやりするなどの症状が現れることがあります。低血糖では、手の震え、発汗、混乱などが起こり、対処が遅れると命に関わる場合もあります。

高血糖が長期間続くと、細い血管が徐々に傷つきます。その影響は、目、腎臓、神経、心臓などの合併症として現れることがあります。血糖値を適切な範囲に保つことは、こうしたリスクを減らすうえで重要です。

糖尿病でない人にとっても、血糖値の仕組みを知ることには意味があります。血糖値の変化は、エネルギー、睡眠、気分、空腹感、体重などと関係しています。食物繊維やタンパク質を十分に取り、砂糖を多く含む高度加工食品を控えることは、食後の血糖値を穏やかに保つ助けになります。

ゲームで血糖値の変化を体験する

血糖ヒーローでは、食べ物を選び、血糖値の変化を確認し、運動で数値を下げ、血糖値を上げやすい食べ物を避ける流れを2Dアクションゲームにしています。ゲーム内の数値は現実の範囲を参考に調整しているため、血糖値の動きを感覚的に学べます。

ブラウザで無料デモをプレイするか、iOS版をApp Storeからダウンロードしてお楽しみください。

出典

よくある質問

血糖値から何がわかりますか?
血糖値は、その時点で血液中にどれだけブドウ糖があるかを示します。継続して記録すると、食事、運動、睡眠、ストレスによって数値がどう変わるか、インスリンが血糖値を健康な範囲に保てているか、前糖尿病や糖尿病の傾向がないかを確認する手がかりになります。
血糖値が高いときに見られる5つの症状は?
高血糖でよく見られる症状には、(1)のどの渇き、(2)頻尿、(3)疲労感やだるさ、(4)目のかすみ、(5)頭痛や集中力の低下があります。症状は徐々に現れることがあるため、検査を受けるまで高血糖に気づかない場合もあります。
mmol/Lとmg/dLの違いは何ですか?
どちらも血糖値を表す単位です。日本や米国では主にmg/dLが使われ、世界の多くの国ではmmol/Lが使われます。mmol/Lをmg/dLに換算するには18を掛け、mg/dLをmmol/Lに換算するには18で割ります。たとえば5.5 mmol/Lは約99 mg/dLです。血糖値換算ツールを使えば、どちらの単位にもすぐに換算できます。
血糖値が上がる主な原因は何ですか?
主な要因は炭水化物を含む食品です。パン、米、パスタ、果物、砂糖、牛乳などは消化によってブドウ糖に分解され、腸から血液へ吸収されます。食事と食事の間には肝臓が蓄えていたブドウ糖を放出し、ストレスホルモンによって血糖値が上がることもあります。
血糖値を下げるためにできることは?
食後に短時間歩くなど、体を動かすと筋肉が血液中のブドウ糖を取り込みやすくなります。長期的には、食物繊維やタンパク質を十分に取り、砂糖を多く含む高度加工食品を控え、睡眠とストレスを整えることが、血糖値の急激な変化を抑える助けになります。治療中の方は医療専門家の指示に従ってください。

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